The Japanese Journal of Antibiotics
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Cefotiamの胆汁中並びに胆嚢組織内移行に関する臨床的検討
西村 興亜河野 菊弘澄川 学河村 良寛日前 敏子小立 寿成小川 東明岸 清志古賀 成昌
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1984 年 37 巻 2 号 p. 219-228

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抄録

胆道感染症に対する化学療法剤においては, 起炎菌に抗菌力が高く, 且つ胆道系への薬剤移行性の良好なことが基本条件である。これら条件にかなうものとして, 今日セフェム系を中心とした多種類の薬剤が開発され, その有効性が論じられている。胆石症をはじめとする胆道感染症の治療に際しては, 外科的治療に併せて化学療法が必要であるが, 抗生剤の選択にあたつては, 胆道閉塞にまつわる黄疸や肝障害, 胆嚢炎や胆嚢管閉塞など, 胆嚢の病態をも考慮した薬剤移行性の十分な把握が大切である。
今回われわれは, β-Lactamase抵抗性が強く, グラム陰性菌に強い抗菌力を有すると言われるCefotiam (CTM)について, 胆石症手術患者を対象に, 血中, 胆汁中並びに胆嚢組織への移行性を検討し, 若干の興味ある成績を得たので報告する。

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