The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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Cefotiamの肺組織への移行性について
組織内残存血液の影響を補正して
前田 元橋本 純平中原 数也大野 喜代志池田 正人南城 悟三好 新一郎城戸 哲夫門田 康正川島 康生藤井 義敬北川 陽一郎藤本 祐三郎
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1985 年 38 巻 1 号 p. 155-159

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抄録

呼吸器外科領域においては, 術後感染症予防の目的で, 種々の抗生物質の投与が行われている。しかし, 薬剤のin vitroにおける抗菌力は明らかであるが, in vivoにおいては薬剤の体内動態, 標的とする臓器への移行性が関与し, その評価は比較的困難とされている。又, 肺は多くの血管床を持つ組織であるため, 採取肺検体中に残存する血液が, 真の肺組織内濃度測定に際し, 何らかの誤差を生ずるはずであるが, これに対する配慮は現在あまりなされていない。
今回, 我々は新しいCephem系抗生物質であるCefotiam (CTM) を開胸手術施行症例に術中投与し, その血中濃度及び前述の肺内残存血液の影響を補正した肺組織内濃度を経時的に測定し, 肺組織への移行性に検討を加えたので報告する。

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