The Japanese Journal of Antibiotics
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産婦人科領域における術後感染予防に対する
Cefmenoxime投与法の検討
森崎 伸之千村 哲朗
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1985 年 38 巻 10 号 p. 2809-2814

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抄録

産婦人科領域において, 帝王切開術と腹式単純子宮全摘出術は最も頻度の高い手術の一つであるが, その術後感染予防に対する抗生物質の選択と投与法は一定ではない。
現在, 一般的には術後投与法が行われているが, 腹式単純子宮摘出術は準無菌的手術に属し, 腔内常在菌の術中睦断端部から骨盤腔内への侵入と, 開腹部位からのContaminationの危険性がある。従って, 術前後の消毒法の問題や手術手技 (特に腔断端の処理法) などの影響が大きいと言えよう。
一方, 抗生物質の種類と投与法の影響は, 術後の発熱パターンに反映されるとする考え方は, Fever indexやFever morbidityの比較から検討されてきたが, 今回われわれはCefmenoxime (CMX) の感染予防効果を投与法の比較で検討したので報告したい。

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