The Japanese Journal of Antibiotics
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経尿道的前立腺切除後の感染についての検討
藤田 公生佐山 孝村山 猛男川村 実
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1986 年 39 巻 4 号 p. 905-908

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抄録

経尿道的前立腺切除 (TUR-P) 後の尿路感染症は難しい問題である。術前に感染を有する例は敗血症などの合併症の危険が大きいので, 必ず感染の治療を行い, 無菌的になつたのを確めてからTUR-Pを行うべきだとする意見は多い1)。しかし, 現実には抗菌剤を投与しても術後経過に差はなかつたという報告が一時期, 多数みられた1~3)。最近では抗菌剤の投与によつて術後感染を有意に予防できたという報告が多くなつている4~11)。今回われわれは, 一定の方針で抗生剤の投与を行い, 術前と手術の4日後の2点でチェックすることによつて, 実際の感染がどの程度に起きているものか, 又, この方針で実際に感染がコントロールできるものかを検討したので報告する。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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