The Japanese Journal of Antibiotics
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小児科領域におけるFlomoxefの基礎的・臨床的検討
砂川 慶介石塚 祐吾河合 直美斎藤 伸夫岩田 敏佐藤 吉壮秋田 博伸草野 正一青木 阪
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1987 年 40 巻 8 号 p. 1364-1376

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抄録

Flomoxef (FMOX, 6315-S) の基礎的・臨床的検討を行い, 以下の結果を得た。
1.臨床材料から分離されたStaphylococcus aureus307株に対するFMOXのMICは0.39μg/mlをピークに0.024~100μg/mlに分布し, MIC90は1.56μg/mlであつた。メチシリン耐性S.aureus (MRSA) に対するMICgoは25μg/mlであつた。
2.小児細菌感染症15例に使用した臨床効果は全例有効以上であつた。
3.細菌学的効果は検討し得た11株中7株 (63.6%) が消失した。
4.副作用として下痢又は軟便が3例に, 発疹が1例にみられた。臨床検査値異常とし好酸球増加, 血小板数増加が各1例にみられた。
5.腸内細菌叢に対しては他の第4, 5群のセフェム剤と同様に影響が大きかつた。
6.凝固系, 血小板凝集能への影響は少なかつた。

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