The Japanese Journal of Antibiotics
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産婦人科領域におけるCefuzonamの臨床的検討
内藤 博之山中 伸一郎正岡 亨原 鐵晃占部 武藤原 篤
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1988 年 41 巻 8 号 p. 1002-1007

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抄録

Cefuzonam (CZON, L-105) の産婦人科領域感染症に対する臨床的検討を行い以下の結果を得た。
1. 産婦人科感染症10例 (骨盤内感染症5例, 子宮内感染症3例, 子宮付属器炎1例, 外性器感染症1例) に対する臨床効果は, 著効1例 (11.1%), 有効7例 (77.8%) で有効率は88.9%となり, 無効1例 (11.1%), 効果判定不能1例であつた。
2. 細菌学的効果では, 4菌種5菌株が分離され, 5菌株すべてが消失した。
3. 副作用, 臨床検査値については, アレルギー体質の1例に好酸球増多を伴う発疹が認められた以外は特記すべき異常は観察されなかつた。
以上から, CZONは産婦人科領城の感染症において, 副作用も少なく, 十分な臨床効果が期待できる薬剤であると考えられた。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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