1992 年 45 巻 7 号 p. 866-879
カルバペネム系新抗生剤Meropenem (MEPM) の小児における安全性と有用性を検討した。細菌性髄膜炎4例及びPseudomohas aenuginosa感染症5例を含む33例に対して使用し, 効果判定の行えた32例全例で有効以上の効果を認めた。MEPM 20mg/kg 30分点滴静注時の血漿中半減期は0.84±0.09時間であつた。副作用としては軽度の下痢を2例 (6.1%) に認あ, 検査値ではトランスアミナーゼの一過性上昇と一過性好酸球増多を認めたが, いずれも重大なものはなかった。以Lから, MEPMは小児科領域における細菌感染症の治療薬として価値のあるものと考えられた。