The Japanese Journal of Antibiotics
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小児科領域におけるS-1108の臨床的検討
目黒 英典森 淳夫藤井 良知寺嶋 周
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1993 年 46 巻 11 号 p. 959-966

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抄録

小児科領域におけるS-1108の臨床的検討を行い, 以下の結果を得た。59例の気道, 中耳, 皮膚および尿路感染症に1日4.6~19.3mg/kg/日, 分2~3で3~20日間投与し, 95%の有効率であった。細菌別にはStreptococcus pyogenes, Haemophilus influenzae Escherichia coli感染症に対して高い有効率であったが, ペニシリン耐性Streptococcus pneumoniaeとStaphylococcus aureus感染症では効果の悪い例もみられた。
体内動態は4mg/kgの食後投与で, T 1/2が126時間, Cmaxが3時間で1.20μg/mlであった。副作用は4.8%に軟便, 下痢を認めただけであった。以上からS-1108は小児においても安全で, 感受性菌による感染症に有用性の高い薬剤である事が示唆された。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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