森林応用研究
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森林組合へのGISの導入と運用条件の分析
小谷 英司松村 直人
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キーワード: GIS, 森林組合
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1998 年 7 巻 p. 25-30

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抄録
GISを導入し,運用しているY町森林組合の事例分析を行い,GISの導入と運用上での問題点を明らかにした。Y町の地籍図は国土調査が完了しており,林家台帳,森林簿,施業履歴簿などの記録もよく整備されているために,GIS入力データ源の測量精度と,帳簿などの森林の属性情報の精度が高く,従ってGISの出力結果も精度が高くかつ詳細なものとなっている。ここから,GISのデータ源を高い精度で整備することが必要と考える。GISの導入過程と運用での人の役割を分析すると,導入合意形成者,予算獲得者,設計者,教育者,障害対応者,利用体制指揮者,優秀な利用者,システム開発業者が挙げられ,これらの役割が導入と運営に必要と考える。GISの利用が実験的段階にある現状では,成果を確かめつつ段階的に開発し導入する必要があると考える。GISデータの維持更新のために,GISを日常業務で使っていく事が大切と考える。
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© 1998 応用森林学会
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