2009 年 57 巻 1 号 p. 83-90
Brevibacillus choshinensis を用いて,N 末端のみ(rN-VP28)またはNおよびCの両末端(rNC-VP28)を欠失させたホワイトスポットウイルス(WSV)の組換え VP28 タンパク質を作製した。これらの組換え VP28 タンパク質を Pacific white shrimp に投与し,WSV 感染に対して抵抗性を示すかどうかを調べた。毎日,1 尾あたり50μg の組換え N-VP28を7日間経口投与した試験区では有意な感染防御効果を示したが,50μgのrNC-VP28を投与した試験区では感染防御効果が認められなかった。また,注射法で50μg の rN-VP28 を接種した場合には,経口投与よりも高い感染防御効果が見られた。B. choshinensis を用いることで組換え VP28 タンパク質を大量に作製することができ,さらに,WSV に対する免疫賦活剤として有効であることが分かった。