教育心理学年報
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Ⅰ わが国の最近1年間における教育心理学の研究動向と展望
教育心理学研究とRについて
山田 剛史
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2013 年 52 巻 p. 64-76

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抄録
 本稿では,2012年度の測定・評価領域の研究の動向を概観する。対象となる研究は,『教育心理学研究』に掲載された論文,日本教育心理学会第54回総会で発表された論文,さらに,国内外の関連する学会等で報告された論文や文献である。本年度に発表された研究を概観するにあたり,(1) 効果量(および, 検定力分析, メタ分析),(2) 項目反応理論,(3) MCMC法に注目した。 2012年度は,これまでその重要性を指摘されながらも十分に実践されているとは言えなかった,効果量やメタ分析に焦点が当たり,普及への一歩を踏み出した年と言えるかもしれない。また,項目反応理論に関する研究が多数報告されたことも本年度の特徴と言えるだろう。 本稿のもう1つの目的は,オープンソースの統計ソフトウェアであるRについて,教育心理学研究における利用の現状と展望について述べることである。Rが心理学研究でどのように利用されてきたか,Rの利用におけるメリットとデメリット,Rと他のソフトウェアの整合性,そしてRを用いた心理統計教育について述べる。
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© 2013 日本教育心理学会
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