抄録
バングラデシュでは 1990年以降ブロイラー生産者は約 200倍増加した.それは企業による契約生産と農家の小規模生産からなるが,前者は3企業のみで他は後者により担われている.本論文では第1に契約生産が実施されている地域の調査により,当初導入された契約システムの失敗により停滞したこと,そして新たな契約形態により縮小した規模で再開されたが,そのシステムもまだ定着していないことを示した.第2に,ブロイラー生産の大半を担っている小規模生産者を取り上げ,それが農村女性の社会的,経済的役割に大きな変化をもたらしていることを,ブロイラー生産の1中心地であるマイメンシン地区の事例調査を通じて明らかにした.