抄録
バングラデシュでは社会的,人口的変化が高齢者数や家族形態に変化をもたらしているが,それは高齢者のサポートは家族が行うという伝統的方式にも変化を与えている.しかし従来は,伝統的サポート方式が維持されているという前提の下にほとんどの考察がなされてきた.本論文では,農村での家族形態と高齢者のサポート関係を明らかにするため 196世帯に対する面接調査を実施した.その際,家族を高齢者世帯,合同家族,拡大家族,高齢者独居世帯に分け,家族形態によりサポートのあり方が異なることを明らかにし,同時に伝統的サポート・システムのみでは不十分になっていることを示した.