農林業問題研究
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ネパールのタライ地方における種子米生産者の技術効率に関する研究
カナル・ナラヤン・ プラサドマハラジャン・ケシャブ・ ラル
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2013 年 49 巻 1 号 p. 27-31

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抄録

農業生産の効率性の分析において技術効率を分析することが一つの有益な方法である.本稿では,以上の観点からネパールのタライ地方の種子米生産者における技術効率について推察した.その際,技術効率に影響を与えうる社会経済的要素について,三つの異なる地域(郡)における現地調査による各60戸,計180戸の農家のデータを用い,二段階のモデル分析によって考察を行った.先ずは,確率的フロンティア生産モデルによって種子米生産における技術効率を五つの生産要素-種子,労働,化学肥料,家畜,土地面積を説明変数として算出した.そして,OLS分析によって同技術効率に与えうる九つの社会経済的要素-世帯主の年齢,教育,研修,家族労働,水利費,地代,経験,非農業収入,立地の影響について推定した.その結果,技術効率は81%(36.7%~95.2%)で,それを説明するには世帯主の教育,種子米生産の経験及び地代に代用される土地の質が有効であることが判明した.農業生産の効率性の分析において技術効率を分析することが一つの有益な方法である.本稿では,以上の観点からネパールのタライ地方の種子米生産者における技術効率について推察した.その際,技術効率に影響を与えうる社会経済的要素について,三つの異なる地域(郡)における現地調査による各60戸,計180戸の農家のデータを用い,二段階のモデル分析によって考察を行った.先ずは,確率的フロンティア生産モデルによって種子米生産における技術効率を五つの生産要素-種子,労働,化学肥料,家畜,土地面積を説明変数として算出した.そして,地代,経験,非農業収入,立地の影響について推定した.その結果,技術効率は81%(36.7%~95.2%)で,それを説明するには世帯主の教育,種子米生産の経験及び地代に代用される土地の質が有効であることが判明した.

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© 2013 地域農林経済学会
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