抄録
秋田県産ワインの品質向上による差別化を目指し、県産醸造用ブドウから高酸度かつ低温下でも作用するマロラクティック発酵( MLF )性優良乳酸菌の分離、選抜を行った。
県産醸造用ブドウを原料とした果もろみのうちMLFが生起した区分から乳酸菌257株を分離し、培地とワインを用いたスクリーニングにより3株を選抜した。選抜株の環境耐性試験、果汁・ワイン処理等の条件検討を行い、対照とした市販MLFスターターよりも環境耐性が高く、低温下、低pH下でも作用するMLF性乳酸菌株No.256を選択した。No.256は10℃で初期リンゴ酸濃度10g/Lに調整したワインにおいても優れた減酸力を示し、従来処理が難しかった高酸度ワインの処理、低温でのワイン処理に実用性が認められた。