2024 年 36 巻 p. 16-23
【目的】脳卒中患者の端座位から背臥位になる動作(以下,寝ていく動作)の評価表を作成し,信頼性・妥当性を検証すること。
【対象】信頼性の検証は脳卒中患者8名,妥当性の検証は36名とした。
【方法】信頼性の検証では理学療法士2名(臨床経験は評価者 A が11年,評価者が4年)が寝ていく動作の測定を実施した。3段階と7段階の自立度評価表を使用し,κ係数を算出して検者内・検者間信頼性を確認した。また,系統誤差の有無を確認した。妥当性の検証は Trunk Control Test(TCT)の起き上がり項目,Functional Independence Measure(FIM)の移乗(ベッド・椅子・車椅子)項目との相関を確認した。
【結果】3段階評価表の検者内信頼性において,κ係数では評価者 A が1.00,B が1.00,検者間信頼性は0.59であった。7段階評価の検者内信頼性においては評価者 A が1.00,B が-0.29,検者間信頼性は0.19であった。7段階評価では固定誤差が確認された。また3段階と7段階は共に TCT と FIM のそれぞれに相関関係を認めた。
【結語】3段階の自立度評価表では検者内信頼性と妥当性を認めた。使用方法を考慮することで,課題を残しつつも実用的な評価表となる可能性が示された。