抄録
文部科学省が創設した数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度には、リテラシーレベルと応用基礎レベルの2つの区分があり、前者は基礎的な能力を、後者は実践的な能力を育成することを目指している。本学の「GIKADAI 数理データサイエンスAI教育プログラム」は2021年8月に両レベルで認定を受けた。この制度は全大学・高専の卒業生が数理・データサイエンス・AIの能力を習得することを目指しており、認定を受けるには全学/学部レベルの大規模な教育プログラムの実施が必須となる。しかしながら、リテラシーレベルと異なり、応用基礎レベルは実践的能力の育成が求められているため演習型授業が適当であるが、多人数教育には課題がある。我々は、Jupyter Notebook形式の演習教材と解説ビデオを組み合わせ、オンデマンドによる自学自習とオンライン質疑を通じて全学規模の演習授業を実現している。この論文では、その実践内容を報告する。