健康科学大学紀要
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産前産後ケアセンターにおける母子支援の実態と課題
田中 深雪榊原 まゆみ小林 由美小野寺 幸子
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2018 年 14 巻 p. 189-201

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抄録

【目的】宿泊型産後ケアにおける利用の実態、利用者の満足度、利用の感想等についてデータを分析し、産前産後ケアセンターにおける母子支援の実態と課題を明らかにすることである。
【方法】宿泊型産後ケアを受けた母親294名を対象として、ケアセンター入所時に聴取した基本情報シート、宿泊者ケアプラン用紙、ケアセンター利用後アンケート、居住する市町村からの利用申請書、利用報告書から情報を得て実施した。
【結果】宿泊型産後ケアの利用者は294名であった。利用者は「産後ケア」「育児に関する相談」「赤ちゃんのケア」を受けていた。身体的ケアや具体的な育児方法へのアドバイスはもとより、スタッフの優しさや気遣い等の態度、話を聞いてもらえたことに対する満足度が高く、利用者は継続した施設利用を希望していた。
【考察】利用者数が少ない傾向にあることから、ケアセンターの強みを明らかにし、それを広く発信すること、また保健師等の専門職からの紹介や、妊娠中から母親や家族等に広くケアセンターについて知ってもらい、利用者の増加に努めていく必要がある。

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