2018 年 14 巻 p. 67-81
【目的】1 年次のナイチンゲールの看護の視点を取り入れた日常生活援助技術における状況設定事例演習で得られた学びを明らかにすることを目的とした。
【方法】状況設定事例演習に参加したA 大学看護学部学生1 年次53名を対象に、大切だと思った援助の工夫や配慮について無記名の自由記述を依頼し、質的帰納的に分析した。
【結果】257のデータが抽出され、74サブカテゴリー、11カテゴリーが生成された。カテゴリーは【生命力の消耗を最小に】【看護技術の工夫】【看護を実施する際の基本的な配慮】【プライバシーの保護】【人間の尊厳を守る】【患者との意思の疎通】【自分の気持ちを患者に寄せる】【看護師の体力の消耗を最小に】【看護計画の工夫】【学び】【演習で感じたこと】
であった。
【考察】学生は、既習内容からの知識、事前学習、演習前の講義により「看護とは対象の生命力の消耗を最小にするよう生活過程を整える」というナイチンゲールの看護の視点を意識し演習が行えていた。