抄録
妻の妊婦健康診査に付き添う夫の胎児への思いを明らかにし,考察を通して夫に対する看護実践への示唆を得る
ことを目的とする.
妻の妊婦健康診査に1回以上付き添った経験がある夫10名を対象に半構造化面接を行い,得られたデータをBerel-
son B.の内容分析を参考に分析を行った.なお本研究は,A大学倫理委員会の承認後,対象者に書面と口頭にて説
明し同意を得た.
その結果,妊婦健康診査に付き添う夫の胎児への思いは〔夫婦の子どもである認識による成長経過心配への付き
添い希望〕〔エコーによる胎児の成長実感の感動と喜び〕〔胎児の存在の実感による父性意識の芽生えと親として頑張る意欲〕など11コアカテゴリが抽出された.形成されたコアカテゴリはScott W.A.の式により一致率94%,100%で
あり信頼性を確保していた.
夫の胎児への思いの11コアカテゴリから,夫は「胎児の健康と成長経過への心配」を持ち,妻の妊婦健康診査に付
き添い「健康と成長を確認できると安心するとともに父性意識や今後の励みにつながる」ことが分かった.これをふ
まえ,父親となる夫が妻の妊婦健康診査に付き添う機会を増やし,胎児の健康と成長経過を理解しやすいよう支援
するなど看護実践の示唆を得た.