抄録
ヒトの構造をスケール階層で大まかに分けると、全身・器官・細胞のように区切られる。生物学・生命科学の発展により、これらの階層内で生命活動に関する知識は膨大に蓄積された。しかし、階層間の相互作用、あるいはもっと科学的に深めた因果関係についてはなかなか見極めることは難しい。いま、各階層における「ひも」状の構造に焦点を当て、スケール間の機械的相互作用や生化学的プロセスを解明しようとするとき「重力」の効果を切り口にすると分かりやすいのではないだろうか。「重力場」でのヒト・人間への進化、「重力場」での人間の活動に関する知の整理、すなわち「重力健康科学」は、高齢社会への効果的な解を提供するだろう。