地質調査研究報告
Online ISSN : 2186-490X
Print ISSN : 1346-4272
ISSN-L : 1346-4272
論文
インドネシア,フローレス島ンガダ郡マタロコ地熱地域MT-2井の長期噴出
Kastiman SITORUSFahrni SULISTYOHADIJanes SIMANJUNTAK
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 53 巻 2-3 号 p. 389-397

詳細
抄録
調査井MT-2 (全長180.02m)は,2001年4月22日から7月14日までの長期にわたるDおよびD/2夕ッピングによるオリフィス法坑井試験を成功裏に終えた. MT-2井の最適生産量は,商業的坑口圧5.5bargの条件下で約16.0t/hであり,これはタービン効率を80%,出口圧を0.5barとした場合の発電量で1.48Mweに相当する. この坑口圧では,生産蒸気は163.0℃以上(20.28~21.28°Cの過熱状態)の高エンタルピー流体または乾き蒸気(2784.0~2785.3kJ/kg)となる. 坑井からの安定的生産を確認するため,噴出試験データのドローダウン解析が行われた. 5回にわたる噴出中のP-T クスター検層,および噴出/密閉圧力ビルドアップテストの結果は,深度130~175mでの温度がさらに高い(182.40~192.30°C)ことを示した. 密閉後の圧力回復データ解析によれば,生産ゾーンの流量は比較的高い(14.43darcy-meters). この高い流量は,蒸気流動中のスキンファクターが負(-5.583)であることに起因するようである. 坑井MT-2から生産される過熱蒸気は,非凝縮ガスが極めて少ない(0.18~0.59vol% または0.43~1.83 wt%). H2S, CO2および他の非凝縮ガス濃度はそれぞれ約0.41~0.89ppm, 3.74~15.58 ppm, 0~0.07 ppmである. 従って,この蒸気は腐食を起こしにくいものである. (要旨翻訳: 水垣桂子(地圏資源環境研究部門〉)
著者関連情報
© 2002 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
前の記事 次の記事
feedback
Top