放送研究と調査
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公共メディアBBCのマルチプラットフォーム戦略
田中 孝宜
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2018 年 68 巻 7 号 p. 28-41

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抄録
本稿は、放送・通信の融合時代に、公共メディアとしてBBCがどのようにマルチプラットフォーム展開を進めているのか、現状と課題、そして戦略を、2018年2月に行った現地調査と関係者へのインタビューで紹介したものである。放送局は、テレビ・ラジオといった従来の放送に加えてインターネットやソーシャルメディアにニュースやコンテンツを提供することをますます重視している。アメリカの大手放送局では20を超えるプラットフォームを活用している例も珍しくない。イギリスBBCもインターネットやソーシャルメディアにサービスを提供している。ニュースに関しては、BBC報道局が2014年度に行った「ニュースの未来」プロジェクトを経て設置されたモバイル&オンライン部が、マルチプラットフォーム活用の推進役を果たしている。BBCでは、利用者調査をもとにFacebookやTwitterなどのプラットフォームごとに戦略を描いており、BBCは世界各地に多くのフォロワーを持っている。しかし、アメリカの大手商業放送局に比べるとBBCが提供するプラットフォームは限定的だ。様々なプラットフォームの活用の重要性は認識しつつも、コストと効果を検証しながら慎重に進めている。また、その目的も単に「リーチを伸ばすため」だけでなく、「必要な情報を全ての人に届ける」という公共的使命を果たすためと位置づけられている。一方、番組に関しては、2年前に放送をやめネットのみでの提供にした若者向けチャンネルBBC Threeで野心的な番組作りを続けている。BBC Threeのネット化は「成功した」とされている。しかし、同時に視聴時間の減少という課題も聞かれた。
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© 2018 NHK放送文化研究所
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