放送研究と調査
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放送アーカイブ活用に向けて 「顔消し」はどこまで必要か?
肖像権処理ガイドライン(案)を契機に
大髙 崇
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2020 年 70 巻 3 号 p. 30-48

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抄録
テレビ放送開始から70年近く。放送局に大量に保存される過去の番組をさらに活用できる環境を作るためにも,汎用性のある再利用のルール作りを望む声は多い。本稿は,2019年9月にデジタルアーカイブ学会・法制度部会が公表した「肖像権処理ガイドライン(案)」の分析を軸に,過去の放送番組の再利用を促進する上で欠かせない課題である肖像権処理のあり方について考察するものである。2章では,法律に明文化されていない肖像権の侵害か否かを判断する基準を示した2005年の最高裁判決など,主な裁判例をひも解く。3章では,最高裁判例などをもとに作成されたガイドライン案の内容を,放送番組を再利用する観点から検討し,課題を抽出する。そして4章で,実証実験的にNHKの過去のドキュメンタリーを,ガイドライン案に沿って再利用できるか否かを分析。終章では,今後に向けてクリアすべき課題と展望を示し,まとめとする。
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© 2020 NHK放送文化研究所
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