分析化学
Print ISSN : 0525-1931
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ガラスキャピラリー濃縮法を利用する亜鉛のフローインジェクション吸光光度定量
渡辺 邦洋山元 良馬板垣 昌幸
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2004 年 53 巻 2 号 p. 71-77

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抄録
フローインジェクション分析におけるガラスキャピラリーを利用した予備濃縮法について検討した.ガラスキャピラリー内表面に吸着濃縮されたZn(II),Cu(II),Pb(II),Cd(II) は微少量の希硝酸で溶離することができ,濃縮効率はZn(II): 166倍,Cu(II): 143倍,Pb(II): 394倍,Cd(II): 102倍であった.溶離後は4-(2-ピリジルアゾ)レゾルシノールにより吸光光度定量された.また,本法とアルカリ処理したテフロンチューブを濃縮材として用いた方法を比較した結果,本法の分析感度はテフロンチューブを濃縮材としたときの方法と比べて濃縮時間5分でZn(II): 約5倍,Pb(II): 約4.5倍,Cd(II): 約2.5倍となり,濃縮時間10分でZn(II) は約10倍となった.再現性もガラスキャピラリーのほうが優れており,5分間の濃縮でZn(II) の検出限界(0.07 ppb)は,濃縮なしの誘導結合プラズマ質量分析法と同程度の値が得られた.また,水道水中のZn(II) を定量する場合は,共存するCu(II),Fe(III) をチオ硫酸ナトリウムで,Cd(II) をヨウ化カリウムで,Mn(II) をトリエタノールアミンでマスクキングした.これらのマスキング剤を使用し,水道水中のZn(II) を定量した結果は,誘導結合プラズマ原子発光分析法の結果とよく一致した.
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© The Japan Society for Analytical Chemistry 2004
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