分析化学
Print ISSN : 0525-1931
総合論文
先端分析法によるマイクロプラスチックスのキャラクタリゼーション
梶原 朋子Ying Jun ANAdchara PADERMSHOKE熊谷 明美丸林 弘典池本 夕佳陣内 浩司磯辺 篤彦高原 淳
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 71 巻 10.11 号 p. 541-547

詳細
抄録

プラスチックは現代社会においてさまざまな用途で使われており,持続可能な社会を形成するための重要な要素である.一方で,環境に誤って放出されたプラスチックが,マイクロプラスチック(MP)やナノプラスチックとなり,土壌,河川,海洋などで環境汚染を引き起こしていることも明らかになっている.本論文では,日本近海で採取したポリオレフィンMPを中心に,それらの構造と物性をラマン分光,放射光赤外吸収分光,透過電子顕微鏡観察,放射光X線回折,ナノインデンテーションなどの先端分析手法により評価し,MPの形成,光酸化による劣化と欠片化の機構を議論した.

著者関連情報
© 2022 The Japan Society for Analytical Chemistry
次の記事
feedback
Top