抄録
酸化エチレンとn-ブタノールからエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルを合成する際の反応液の分析をガスクロマトグラフィーにより行なった.カラム分配液は反応液中の低沸点成分にDC-703シリコン油:テトラエチレングリコールジメチルエーテル(18:1重量比)の混合液を,高沸点成分にDC-703シリコン油を使用した.
反応生成物はエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル以外にジエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル,トリエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルならびに原料不純分より生成するグリコール類などであった.
水素をキャリヤーガスとした場合のエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルを基準とした二,三の成分の面積補正係数を最小自乗法で求めた.また,4種の分配液でグリコールエーテル類の相対保持値を算出した.配合液による分析精度は±1.0%以内である.