分析化学
Print ISSN : 0525-1931
リンモリブデン酸によるスルピリン配合内服液中のアミノピリンの比色定量
辻 章夫中村 晃忠
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1964 年 13 巻 11 号 p. 1121-1126

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抄録

アミノピリンの還元性を利用して,リンモリブデン酸によるアミノピリンの比色定量法を確立した.至適条件は最終検液濃度7.5μg/mlで,検液調整時に炭酸水素ナトリウム飽和溶液を加えてアルカリ性とした検液10mlに15%リンモリブデン酸溶液1mlを加え,60分間放置後800mμで測定する.また,スルピリンによる妨害の除去法について検討し,アセチル化操作を加えることにより目的を達した.通常の感冒薬に配合される40種の薬品の影響について検討した.製剤分析として注意を要するものは,リン酸コデインのみであった.正確に調製したモデルサンプル,および市販製品に適用したところ良好な結果を得た.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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