抄録
シリカゲルおよびアルミナ溶着プレートを用いて,天然より抽出,単離されたステロイドサポゲニン約40種類およびその誘導体のTLCを行なった.従来のクロマトプレートで分離が困難とされていた光学異性体であるC25-ハイドロキシメチルのD,L異性体が両溶着プレート上で互いに分離されることを見いだした.立体異性体であるA/B環シス-トランス体あるいはアキシァル-エクアトリアルエピマーについては,従来のクロマトプレートよりさらによく分離されることがわかった.いろいろな植物からの粗抽出物についてもTLCを行ない,有効成分の定性分析に有用であることが認められた.