抄録
要旨 日本に認知症は462 万人,認知症予備群は400 万人と報告され,認知症予防対策は急務と考えられる.認知症予防対策を実践していくために,平成23 年に日本認知症予防学会を立ち上げた.本学会の目指すところは,認知症予防活動の実践普及,認知症予防に携わる人材の育成,多職種協働と地域連携,認知症予防のエビデンス創出である.認知症予防の取り組みは,鳥取県琴浦町から始まり全国へと広がっている.認知症予防に携わる人材の育成としては,認知症予防専門士と認定認知症領域検査技師である.認知症予防のエビデンス創出は,エビデンス創出委員会を立ち上げ体制を構築しつつある.日本認知症予防学会が目指すところは,日本脳循環代謝学会が目指すところとの共有部分も多いと思われる.