2024 年 20 巻 p. 48-62
仕事やキャリアに関して気になることを有する者は多く、それを「悩み」と捉える者も多い。これは、人材確保や生産性向上などといった問題を抱える企業にとっても対処すべき課題だが、悩みといってもさまざまなものがあり、個人による差もある。本稿では、本人の認知をもとに、悩みの改善に役に立つ対処とはどのようなものか、悩みの改善が不得手な者にとって役に立つ対処とは何かを探った。Web調査の結果、「悩み」と捉えた者の約3割が改善していた。また、年齢が若いほど「悩み」を改善しやすいこと、悩みの内容が「わからない」、「不安」だと改善しにくいことがわかった。また、問題焦点型コーピング、受容のほか、問題を整理し、かつ、何もしない「やり過ごし」には改善効果があることがわかった。このほか、心理的資本の高低で有効な対処方法が異なり、高い者では問題焦点型コーピングや「やり過ごし」、低い者では相談が有効であることなどがわかった。