キャリアデザイン研究
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最新号
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  • 三保 紀裕, 松尾 智晶, 寺田 盛紀
    2025 年21 巻 p. 2-14
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー

    本研究では、大学・専門学校でのインターンシップ、職業臨地実習を統一的、連続的に捉えた上で、実習でのプロアクティブ行動を促す学校での諸経験がどのようなものであるかについて検討した。職業臨地実習を経験している144名、インターンシップを経験している101名を対象とし、実習経験内容、授業履修経験、正課外活動経験が実習でのプロアクティブ行動に及ぼす影響について、パス解析(多群同時分析)を適用した。分析の結果、両群ともに実習での経験内容のみならず、それ以外の要素として、事前準備やキャリアモデルについて学ぶ経験などが、実習でのプロアクティブ行動に対してポジティブな影響を与えていた。これらの結果を踏まえ、インターンシップ・職業臨地実習の効果を高めるための実践的示唆について議論した。

  • ─エフェクチュエーションにおける起業プロセスに着目して─
    秋田 志保, 石山 恒貴
    2025 年21 巻 p. 15-30
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー

    本稿の目的は、中年期に起業した女性の意思決定プロセスを分析し、なぜ起業を決断したのか、またどのように事業を継続しているのかを解明することである。そのため、40歳から55歳に起業し、現在も事業を継続している女性16名に半構造化インタビューを行った結果、以下3点が明らかになった。第1に、中年期女性の起業動機を決定づける要因は、自己犠牲の気づきであり、小さな行動を通じて固定観念の揺らぎが生じることでもたらされていた。第2に、起業プロセスは、エフェクチュエーションの原則と一致していたが、熟達した起業家には見られない、中年期に起業した女性特有のプロセスが存在した。第3に、エフェクチュエーションと自己を解放する力が相互に影響を与え合い、エフェクチュエーションが進行することで自己を解放する力が強化され、その力がさらにエフェクチュエーションを促進するというメカニズムが解明された。

  • 片岡 亜紀子
    2025 年21 巻 p. 31-45
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー

    本研究は、離職期間を経験した女性がサードプレイスを利用することでライフキャリア・レジリエンス(以下、LCR)とどのような関連を持つかを探索的に検討した。対象は離職期間3ヶ月以上10年以下で現在就業中の女性400名であり、91名がサードプレイス利用者だった。まず、利用の有無とLCRの関係をt検定および傾向スコアマッチングを用いて分析したが有意な差は確認されなかった。一方、サードプレイスの心理的・社会的特性とLCRの構成要素との関連については、重回帰分析により探索的に検討を行った。その結果、サードプレイスでのスキルの習得や試行錯誤、コミュニティへの活力や愛着といった特性は、LCRの特定の要素と有意な正の影響を示した。また、他者への多大な影響力を示す相互作用といった特性はLCRの複数の要素に負の影響を示した。本研究は、離職期間を経験した女性に対し、サードプレイスの心理的・社会的特性がLCRと正負両面で影響する可能性を示唆した。

  • ─希望自己、不安自己に注目して─
    北村 雅昭, 湯口 恭子
    2025 年21 巻 p. 46-58
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は、将来の仕事においてどうなりたいか(希望自己)、どうなることを恐れているか(不安自己)といった可能自己が、就職活動期の大学生のキャリア探索行動に与える影響を明らかにすることである。キャリア上の自己概念はキャリア探索行動に影響を与えると予想されるが、これまでこうした関係に注目する研究は乏しかった。本研究では、仕事における希望自己、不安自己とキャリア探索行動の関係について、大学4年生425名から得たデータをもとに分析を行った。その結果、希望自己は自己キャリア探索行動、環境キャリア探索行動、能動的なキャリア探索行動であるキャリアネットワーキングの全てに有意な正の影響を持つこと、不安自己は自己キャリア探索行動、環境キャリア探索行動に有意な正の影響を持つが、キャリアネットワーキングには有意な影響を持たないことが示唆された。

  • ─KAIGO LEADERS「SPACE」を事例として─
    菅野 雅子
    2025 年21 巻 p. 59-74
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー

    介護業界における近年の個人レベルの動向として、地域や所属組織の枠を超えた仲間づくりや学びあいを志向するオンラインコミュニティの活性化が注目される。本研究では、こうしたオンラインコミュニティをバーチャルサードプレイスと位置づけ、介護人材の参加動機、および参加によるキャリア形成への効果とそのプロセスを質的調査により検討した。オンラインコミュニティ「SPACE」の参加者11名に対するインタビュー調査から得られた質的データを分析した結果、介護人材は〈自らの仕事にまつわる閉塞感〉と〈仕事や社会問題への思い〉が交錯する中、バーチャルサードプレイスへの参加を通じて『自信、自己効力感』『自らの職業への肯定感』『「変えていける」可能性の確信』という今後のキャリア形成に向けての重要な原動力を得ていることが示された。

  • ─縦断調査による検討─
    田澤 実, 梅崎 修
    2025 年21 巻 p. 76-87
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー

    本研究は、大学生が「社会」をどのように捉えているかに着目し、その捉え方と就職活動の結果との関係を2時点の縦断データで検討した。2022年11月~12月の第1回調査(1,769名)と、翌年5月~6月の第2回調査(408名)のデータについて非計量的多次元尺度構成法、共起ネットワークおよびカイ二乗検定を行った。その結果、社会を肯定的に捉える学生ほど内定獲得率が高い傾向が示され、性別や内定の有無に応じて表現の特徴が異なることも確認された。先行研究では、「社会を肯定的に捉えるからこそ正規雇用や内定獲得につながったのか、それとも正規雇用や内定獲得による安心感が社会を肯定的に捉える要因となったのか」が不明確だったが、本研究では縦断データを用いることで、社会を肯定的に捉える傾向が内定獲得に寄与するという可能性を補強した。本研究は、大学教育やキャリア支援のあり方を検討する上で重要な示唆を与える。

  • ─発達時期に着目して─
    広瀬 由美子
    2025 年21 巻 p. 88-98
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は、発達時期別過去体験の表出と心理的well-beingとの関連を明らかにすることで、個人の発達に及ぼす要因を検討するものである。そのため20〜50代を対象にどのような体験活動が個人の成長に影響があったのかについてオンライン調査を行った。本調査では幼少期から就業するまでを5期に分け、各発達時期別に過去体験「表出あり・なし群」に分類し、具体的な影響内容を自由記述で尋ねた。その結果、心理的well-beingが高い人ほど表出数が多く、幼少期では自然体験や地域交流体験を通して得た「好きなこと」「得意なこと」が自分なりの有能感や本来感(自分らしさの感覚)として表出されていた。特に若年層ではその傾向が大きかった。また、心理的well-beingが高く、過去体験の表出数が多い人の特徴として、中学生期・高校生期におけるネガティブな経験に対して自己成長という肯定的意味を見出す傾向が確認できた。

  • ─大学進学動機、大学生活の意欲と達成に注目して─
    中西 絵美
    2025 年21 巻 p. 99-109
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー

    本研究は、大学1年生の進学動機および大学生活への意欲と達成がGPAに与える影響を検討し、低単位取得の要因を明らかにすることを目的とした。首都圏近郊における私立大学の新入生426名を対象に、2023年3月と9月に実施した2回の調査データを用い、ロジスティック回帰分析を行った。その結果、総合型選抜入試を経て入学した学生や男子学生が低単位取得のリスクが高いことが判明した。また、授業への出席やノート取りが低単位取得を抑制する要因であることが示された。さらに、進学動機は前期から後期にかけて「社会的地位」や「得意分野」が増加する一方で、「無目的・漠然」も増加する傾向が見られた。これらの結果から、初年次の学習支援および生活支援の重要性が示唆され、学生の多様な動機に対応した支援策の必要性が浮き彫りとなった。

  • ─消費者対応部門に勤務する若手・中堅社員11名へのインタビュー調査を通じて─
    佐藤 雄一郎
    2025 年21 巻 p. 110-121
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー

    本研究は、企業の消費者対応部門に勤務する若手・中堅社員11名へのインタビュー調査を基に、当該部門での業務経験がキャリア形成に与える影響を探った。分析の結果、苦情対応などストレスの高い業務をこなしながらも、若手・中堅社員は業務の多様性と対人的スキルの習得を前向きに捉え、専門的知識と汎用的能力の両面を発揮できる場とみなしていることが明らかになった。また、組織内評価や社内連携の課題が存在する一方で、積極的なローテーション希望や資格取得など、柔軟なキャリアビジョンを描く意欲が示唆された。こうした知見は、消費者対応部門が苦情処理を超えて企業戦略の一翼を担うだけでなく、人材育成やキャリア支援の上でも有用な役割を担い得る可能性を示しており、既存のキャリア志向理論を補完する理論的・実務的意義を持つと考えられる。

  • ─ブリッジジョブの視点から─
    浅野 浩美
    2025 年21 巻 p. 122-133
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー

    定年後も長く働くことが期待されるようになったが、継続雇用者以外がどのように働き続けているかについては一部紹介されているものの、学術的に明らかになっているとは言いにくい。人手不足基調が続く中、高齢労働者の存在感が増しているが、何が就労継続を後押し・阻害するのかも十分わかっていない。本稿では、欧米のブリッジジョブ研究を参考にしつつ、定年後も働き続ける高齢者の就労継続プロセスを把握した。TEAで就労継続プロセスを把握し、就労継続者の径路をもとに挑戦就労型、少欲就労型、自律移行型、工夫就労型の4類型を示した。ブリッジジョブ研究が日本の60代後半以降の就労促進の参考となること、学びは就労継続を後押しする可能性があること、役立っている旨の伝達や達成感ある仕事が就労継続を後押しする一方、企業の年齢への見方と就労継続者の意識にはギャップがあり、定年後就労を考える際に負の影響を与えていることが把握された。

  • ─情報収集行動と問題設定・テーマ設定行動に注目して─
    占部 礼二
    2025 年21 巻 p. 134-145
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー

    本研究は、レポートライティングがキャリア探索にあたえる影響を明らかにすることを通して大学固有の学びの職業的レリバンスを検討するものである。536名の大学2・3年生を対象に量的調査を実施し、目的変数にキャリア探索(自己探索、環境探索)、説明変数にレポートライティングの際に行う情報収集行動や問題設定・テーマ設定行動を用いた階層的重回帰分析を行った。結果、影響が部分的なものも含むが、レポートライティングの際に行う情報収集行動やテーマ設定・問題設定行動を積極的に行う学生ほどキャリア探索が行われていることが明らかになった。大学固有の学びにこれまでにない職業的レリバンスを見出すことができ、大学固有の学びとキャリア教育の間における相補的な関係が見えてきた。

  • ─教育内容に注目して─
    九鬼 成美, 梅崎 修
    2025 年21 巻 p. 147-153
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー
  • ─国内文献のレビューより─
    原 瑞穂, 加藤 佳子
    2025 年21 巻 p. 154-161
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー
  • ─新潟県燕市の取り組みに注目して─
    初見 康行, 梅崎 修, 坂爪 洋美, 若林 悦子
    2025 年21 巻 p. 163-169
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー
  • 田口 和雄
    2025 年21 巻 p. 171-174
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー
  • 酒井 理
    2025 年21 巻 p. 175-178
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー
  • 細萱 伸子
    2025 年21 巻 p. 179-182
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/09/30
    ジャーナル フリー
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