本研究の目的は、キャリア教育の観点から発達障害学生を対象とした初年次教育プログラムの必要性について明らかにすることである。卒業(見込み)の発達障害学生5名を対象に、1)「障がい学生支援センターの活用」、2)「授業の履修方法、計画、サポート」、3)「体調管理」、4)「相談できる人や体制」、5)「自己理解(特性理解)」の各項目について、入学前と卒業時でどのように捉えていたかを半構造化面接法にてインタビュー調査した。インタビューの逐語録を基に定性分析をした結果、各項目の『大学入学前に感じた重要度』が低く、大学生活を漠然と捉えており、質的分析の結果から12のカテゴリーと35個の語りが抽出された。また、各項目の『大学生活を振り返っての重要度』は高く、質的分析の結果から12のカテゴリーと38個の語りが抽出された。以上の結果から、発達障害学生の入学前および入学直後のニーズが把握でき、これらの項目は今後のプログラム開発で活用できる内容であることが示唆された。