抄録
都市計画法の改正(2000年)に伴い、都道府県の土地利用計画に果たす役割が重要になっている。本研究は都道府県レベルの広域的な空間の都市周辺地域における土地利用の多様性の空間特性を分析している。研究対象地域は大阪府とし、1979年から1996年までの土地利用計画図をデジタル化し、細密数値情報の10m土地利用メッシュデータと一元的に管理して空間解析を行った。市街化区域と市街化調整区域の境界から、100mごとの距離帯の土地利用変化および、エントロピー理論による土地利用の空間特性を定量的に明らかにした。1980年代後期の開発行為の結果、境界付近では土地利用の多様性が増し、秩序性が失われていることが明らかになった。