環境情報科学論文集
Vol.19(第19回環境研究発表会)
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静脈シナリオに基づく接合材料の環境影響評価
伊坪 徳宏李 一石稲葉 敦
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p. 539-544

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抄録

EUによるROHS指令などの施行を受けて、有害物質フリー化、特に鉛フリーはんだに対する関心が高い。しかし、鉛フリーはんだは資源枯渇やエネルギー消費量への影響はむしろ増大する可能性がある。従来はんだは回収等により鉛の環境中への放出を抑制できれば、環境影響を大きく低減できる可能性がある。本研究では、LCIデータベースやLCIA手法を駆使して、接合材料のライフサイクルを通じた環境影響について分析した。静脈シナリオによっては、鉛フリーはんだと従来はんだとの間で異なる結論を得ることが示された。現在の家電製品の不法投棄率を対象とした感度分析結果によれば、不法投棄率を現在の1/10以下にしない限り、鉛フリーはんだへの転換を進めた方が環境影響は低いことが示された。

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© {2005}(社)環境情報科学センター
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