主催: 一般社団法人環境情報科学センター
p. 19-24
水田に生息する生物と共存する農法を用い,それらの生物名を冠した「生き物ブランド米」が1999 年頃より販売されるようになった。本研究では,豊岡市の「コウノトリ米」を事例とし,購入者の日常の食や環境への関心,さらに生態系や農法等生産現場に対する理解の状態を解明することを目的に,コウノトリ米購入者及び一般米購入者へのアンケート調査を行った。コウノトリ米購入者は,安全など食への関心が高く,農や自然など環境にも関心が高かった。生産地の情報については,コウノトリの生活誌についてはくわしい理解が進んでいたが,農法に対しては理解が深まっていない面もあることが指摘できた。