2011 年 11 巻 2 号 p. 2_20-2_39
本論文では,地形・地盤分類250mメッシュマップを用いた広域での液状化危険度を評価する手法を提案する。具体的には,最近の9地震の計測震度分布を,メッシュマップから得られる地盤の揺れやすさと強震観測記録から推定し,微地形区分と液状化発生地点との比較から,震度と液状化発生確率の関係を微地形区分ごとに検討している。そして,液状化しやすさの傾向が類似する微地形区分をグループ化し,震度に対する液状化発生確率の推定モデルを構築した。さらに,その応用として,中央防災会議が発表した想定東南海・南海地震のシミュレーション結果に適用し,広域かつ高分解能な液状化危険度マップが簡便に作成できることを示した。