環境情報科学論文集
Vol.25(第25回環境研究発表会)
会議情報

水田における水質浄化機能発現の灌漑用水の境界点濃度
山嵜 高洋石川 重雄長坂 貞郎笹田 勝寛
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 281-286

詳細
抄録
水田における窒素の浄化は,浸透型の場合には灌漑水等がある一定以上のT-N濃度であればほぼ比例してT-N除去量が増大し,逆にそれ以下の低濃度の場合には汚濁源として作用すること,すなわち,見かけ上において浄化も汚濁もしない灌漑水の境界点濃度が存在し,それがおおよそ1.5mg/L~2.0mg/Lとされている。ちなみに,T-Pでは0.24mg/L~0.25mg/Lである。本調査研究では,印旛沼水を灌漑用水として浸透掛流灌漑を実施している1.7haの水田において,T-N,T-Pの他にNO3-NとCODについて灌漑水等の境界点濃度を明らかにし,さらに調査水田土壌をカラムに充填して調査結果の再現性を検討した。その結果,既往の成果並びに調査とカラム実験値とが近似し,その再現性,信憑性が確認された。
著者関連情報
© 2011 (社)環境情報科学センター
前の記事 次の記事
feedback
Top