抄録
近年、地上に到達する有害な紫外線に対する関心が高まる中、気象庁は20 km メッシュの紫外線分布図を一般公開している。しかし、実際に人間が日常生活を営む空間は、公園緑地や駅前広場、住宅地など多種多様であり、人々が浴びている紫外線量も空間によって異なるのではないかと考えられる。そこで本研究では、市民の生活の場として代表的な屋外空間を調査対象地として選定し、空間の構成による紫外線量の違いを把握するため多地点における紫外線量の同時観測を実施した。その結果、各調査地点における紫外線量の違いが定量的に把握されるとともに、紫外線量と天空率との間に強い正の相関関係が確認された。