環境情報科学論文集
Vol.26(第26回環境情報科学学術研究論文発表会)
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汚染土壌の有害無機汚染物質溶出試験の変動要因となりうる土壌pH 影響の解析
高橋 ゆかり小林 剛亀屋 隆志上田 裕之
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p. 49-54

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抄録
汚染土壌の溶出試験において、土壌のpH が変化した場合の溶出量の変化を、吸着等温式を用いて解析した。土壌pH の変化による溶出量の変化の割合は、土壌の種類によらず、有害無機汚染物質の種類によることが分かった。土壌pH が1 低下した場合、カドミウムの溶出量は6 倍程度、鉛の溶出量は約10 倍程度増加すると予測され、鉛は土壌pH の変化の影響を受けやすいことが予測された。また、溶出試験時に溶出液のpHは土壌pH の影響を受けることが確認されたため、溶出試験後に検液のpH を測定しておくことは、土壌の汚染評価や溶出試験の精度管理や精度向上のために重要であるという、公定法改善のための提案ができた。
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© 2012 (社)環境情報科学センター
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