抄録
比較的古い時代の地盤高データおよび歴史的な水位変動に関する先行研究の結果を用い,水位と琵琶湖冠水域分布の関係を推定した。瀬田川に南郷洗堰(1905 年)が設置される前の1718 年~1904 年においては,2,3 年に一度は水位+1.5m 以上に達し,それにともなう琵琶湖南湖の冠水域は湖面積の16%にもなると推定された。一方,近年の高水位と低水位を代表する2 時期の航空写真解析では,近年の冠水・干出域は南湖面積の1%にも達しないほど小さく,水辺エコトーン域の保全と回復が重要であることを示した。