日本皮膚科学会雑誌
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右旋性乳酸の尋常性乾癬に対する治療効果
長谷川 一雄
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1963 年 73 巻 2 号 p. 81-

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抄録
1960年“Hautarzt”にWeirichは尋常性乾癬の系統的治療について広範な総説を試みているが,その中に“Milchsaure”療法についても解説を行つている.従来,最も治療が困難とされる本疾患にはWeirichも述べている如く,その根本的な治療法はいまだ確立されておらず,最近のTriamcinoloneも一時的に症状を抑制するには極めて有効な治療法であるが,投与を中止すればすみやかに再発再燃がみられ,いきおい長期治療が強要せられるのでその副作用の方が重大となる事が多い.その他,Riboflavin,Heparin,Vitamin Mから更にAminopterin等の抗癌剤にいたるまで本症に試みられているが,その治療効果は尚すべての人々の承認を得るに至つていない.Weirichは次の如く述べている.“乳酸の乾癬に対する臨床効果は次の如くである.即ち従来の多くの内服剤にくらべ極めて有効なる効果を示す.しかしながらこれも又,長期間の治癒を約束するものでない.最近,著者はこの右旋性乳酸を入手し,これによる治療を行い,次の成績を得たので内外文献を参照しつゝ報告,御参考に供したい.”
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© 1963 日本皮膚科学会
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