抄録
都市内農地は,良好な都市環境の維持・形成の観点から,農地のもつ多面的機能の活用もふまえ,その保全が求められている。その一方,農地の保全を進めるためには周辺住民の理解と合意が必要であり,住民の保全意識の向上が課題となっている。そこで本稿では,農地の減少が進む大阪府高石市において,市民アンケート調査を通じて市民農園経験の有無と農地の保全意識との関連性を探った。その結果,都市内農地の積極的な保全方策の一つとして市民農園を活用することが,都市住民が気軽に農にふれあうことができる場の形成だけではなく,農地保全に対する意識に影響することが示唆され,今後の都市内農地の保全方策についての考察を行った。