主催: 一般社団法人環境情報科学センター
p. 103-106
本研究では,動物園の役割のひとつである「環境教育」に着眼し,その効果を高める上で重要なツールである解説板の設置位置と来園者行動との関係性を検討した。横浜市立金沢動物園のインドゾウ展示場を対象に,解説板の設置位置を3 パターンに分け,展示場前の観覧通路を7 区分した上で来園者行動の観察および来園者に直接解説板への関心の有無を確認し,解説板に対する関心度合の把握を行った。その結果,来園者の解説板に対する関心は高いことに加え,解説板を展示場の両端に設置した場合と中央に設置した場合とでは来園者行動が異なることなど,動物園における「環境教育」の機会がより広がる有用な知見が得られた。