主催: 一般社団法人環境情報科学センター
p. 213-218
本研究は持続可能な地域社会の形成にむけた、地域におけるソーシャル・キャピタル(SC)の規定要因を分析した。分析ではボンディング型とブリッジング型のSC を区別し,それぞれが異なる要因に規定されていることを明らかにした。また、分析の結果からは年齢,収入,婚姻状況,居住形態,教育水準などがSCの蓄積に正の影響を与えることが示された。それらの中でも,居住形態はボンディング型SC のみに,教育水準はブリッジング型SCのみに影響することが示された。以上のことから,SCの蓄積による持続可能な地域形成を検討していく際には,規定要因ごとにSC の蓄積に与える影響を考慮して,きめの細かい政策を実施することが重要と考えられる。