主催: 一般社団法人環境情報科学センター
p. 59-64
ソーシャル・キャピタル(SC)は,人とのつながりを資本として捉えた概念であり,既存の経済指標で測りきれない地域資本の1 つとして注目を浴びている。本研究では,Resource Generator(RG)を用いて千葉県館山市におけるSC を測定し,その分析を行った。RG では,日常生活や非常時において力になってくれる人がいるかどうかを30 程度のチェックリストを用いて測定する。分析の結果,館山市住民のSC は性別や世代,居住形態,世帯人数,転出経験といった個人属性に加え,U ターン者が市外への転出経験を持たない者よりも豊富なSC を有することが示唆された。また,居住エリアによる統計的有意差も僅かだが認められた。