主催: 一般社団法人環境情報科学センター
p. 71-76
本研究では,自然資源の保全活動における知識管理の実態を明らかにするため,兵庫県加西市のあびき湿原の保全活動を取り上げ,知識管理における場の理論とリーダーの働きに着目し,知識管理の仕組みを分析した。ヒアリング調査の結果,地域固有の湿原保全に関する知識は,専門家と地域住民,行政が知識の共有や創造を繰り返しながら,確立する構造が示された。また,このような管理構造を構築する上で,専門家,地域,行政という3者がそれぞれ異なる役割を担っていることも示された。