環境情報科学論文集
Vol.32(第32回環境情報科学学術研究論文発表会)
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研究論文
富士登山者による混雑予想カレンダーの利用と混雑回避
山本 清龍
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p. 155-160

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抄録
本研究では,富士登山者を事例として取り上げ,①混雑予想カレンダーの利用の実態を把握すること,②混雑予想カレンダーの閲覧者に特有にみられる行動から混雑回避の行動を推測し,混雑予想情報の有効性や課題について検討すること,の2点を目的とした。その結果,カレンダーの閲覧者では平常日と位置づけられる8 月11 日を登山日に選択した割合が多かった。また,御来光前の時間帯に頂上に辿り着いた割合が多く,これらの行動は混雑回避行動と考えられた。しかし,混雑予想カレンダーの閲覧と登山行動の選択の関係性は弱く,カレンダーの閲覧者の割合の低さなどその効果は限定的であり,情報発信の強化が必要と考えられた。
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© 2018 (社)環境情報科学センター
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