抄録
本研究では,景観の印象を左右する街路樹に注目した。街路樹の効果である景観向上に着目し,街路樹で造られるヴィスタ景の有無によって正面にあるアイストップの印象に変化が生じるのか,さらに街路樹と建物の最適なバランスがあるのかといったことなどについて調査した。静岡駅南口石田街道を事例とし,街路樹で造られたヴィスタ景によってアイストップの印象がどの程度変化があるのかをSD 法を使って調査した結果,街路樹にはアイストップを引き立てる効果だけでなく街路空間に美しさ,落ち着き,賑わい性などを増加させ,圧迫感を減少させる効果もあること,また,街路樹と建物の最適なバランスも建物の高さによって変化することがわかった。