近年,我が国に訪れる外国人観光客が年々増加傾向にある。したがって,大規模な災害が頻発している我が国では,地震・津波等の経験にばらつきがあるとされる外国人観光客への対策は急務であると考えられる。本研究では,観光施設等と外国人観光客が求めている避難誘導等の差異を抽出し,今後の外国人観光客の避難誘導の一助となる知見を得ることを目的とした。その結果,観光施設等では「人による避難誘導」「標識等サイン整備」を行うことが重要であり,さらに情報提供手段としては“Safety tips”の普及を行うことで,外国人観光客の求める情報提供・避難誘導につながると考えられる。